厦門発の現地ツアーで巡る世界遺産「福建土楼」の初心者向けガイド

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厦門発の現地ツアーで巡る世界遺産「福建土楼」の初心者向けガイド

福建土楼とは、中国福建省の山岳地帯に点在する円形や方形の集合住宅であり、2008年に世界文化遺産に登録された歴史的建築物です。現在も一部の土楼には現地の住民が暮らしており、観光地として整備されながらも生活の場としての機能を保っています。

福建土楼への行き方は複雑で、大きく公共交通手段を利用する方法と現地ツアーに参加する方法がありますが、初めて訪れる人には厦門発の現地ツアーを利用するのが最も現実的です。

この記事では、福建土楼の現地ツアーの種類や料金相場、福建土楼での観光の見どころ、宿泊施設の選び方、トイレ事情など、福建土楼を観光する際に必要な情報を網羅的に紹介しています。これから訪問を検討している方にとって、安心して旅を計画できる内容となっていますので、ぜひ最後までお読みください。

本記事で説明するポイント
・福建土楼とは何か、その歴史と建築の特徴
・福建土楼への行き方と現地ツアーの選び方
・現地ツアーの種類と料金、予約方法の違い
・宿泊施設やトイレ事情など現地での実用情報

福建土楼現地ツアーの魅力と選び方

土楼の中の様子その1

ここでは、世界遺産である福建土楼の概要、福建土楼の現在の保存状況と観光価値、福建土楼への行き方の選択肢と注意点、福建土楼へのツアーの種類と料金比較、厦門から福建土楼への現地ツアー参加方法、そして福建土楼での観光の見どころについて詳細に解説し、福建土楼への現地ツアーの魅力と選び方について理解を深めます。

UNESCO世界遺産センター: 福建土楼のページ(英語)

福建土楼とは?世界遺産の概要

福建土楼とは、中国福建省の山岳地帯に点在する伝統的な集合住宅のことを指します。円形や方形など多様な形状を持ち、厚い土壁で囲まれた構造が特徴です。これらの建物は、主に客家(ハッカ)と呼ばれる民族が外敵から身を守るために築いたもので、12世紀から20世紀にかけて建設されました。

このような独特な建築様式と、共同生活を前提とした文化的背景が評価され、2008年にはユネスコの世界文化遺産に登録されました。登録対象となったのは、福建土楼のうち、永定土楼や南靖土楼など、保存状態が良好で歴史的価値の高い土楼群です。

例えば、永定県にある永定土楼の「承啓楼」は直径70メートルを超える巨大な円形土楼で、「土楼の王」とも呼ばれています。その規模と美しさから、中国の切手にも採用されたことがあります。

このように、福建土楼は建築的な魅力だけでなく、地域の歴史や生活文化を体感できる貴重な観光資源となっています。初めて訪れる方でも、外観の城郭のような迫力と、内部のアパートのような生活感とのギャップに驚かされることでしょう。

福建土楼の現在の保存状況と観光価値

承啓楼プレート

現在の福建土楼は、観光地として整備が進んでいる一方で、保存に関する課題も抱えています。多くの土楼は今でも人が暮らしている現役の住居であり、生活の場として使われ続けていることが、保存状態の維持に一定の効果をもたらしています。

ただし、居住者の減少やメンテナンス不足により、一部の土楼では崩落や劣化が進んでいる例も見られます。特に、瓦の葺き替えなど定期的な修繕が行われない場合、雨漏りによって柱が腐食し、建物全体の安全性に影響を及ぼすことがあります。

一方で、観光価値は非常に高く、世界遺産への登録もあいまって国内外から多くの旅行者が訪れています。観光客向けに整備された土楼群では、入場料を徴収しながら保存活動を支援する仕組みも導入されています。また、宿泊施設として利用できる土楼もあり、伝統的な生活様式を体験できる点が人気です。

例えば、永定土楼民俗文化村では、複数の土楼を徒歩で巡ることができ、観光客向けの案内や施設も充実しています。こうした整備が進んでいるエリアでは、比較的安心して観光を楽しむことができます。

このように、福建土楼は保存と観光の両立を目指している地域資源であり、訪れる際にはその背景を理解した上で、文化的価値を尊重する姿勢が求められます。

福建土楼への行き方の選択肢と注意点

福建土楼へ行くには、主に「公共交通を利用する方法」と「現地ツアーに参加する方法」の2つがあります。どちらも一長一短があるため、旅行スタイルに合わせて選ぶことが大切です。

まず公共交通を使う場合、厦門(アモイ)から鉄道や長距離バスを乗り継いでアクセスすることになります。例えば、厦門北駅から高速鉄道で龍岩駅まで移動し、そこから車やバスで土楼エリアへ向かうルートが一般的です。ただし、乗り換えが多く、時刻表や到着地の把握が難しいため、初めて訪れる方にはややハードルが高いかもしれません。

一方、厦門からの現地ツアーを利用すれば、移動手段や観光ルートがすべて手配されているため、安心して参加できます。特に、厦門からの日帰りツアーは、厦門市内に宿泊する旅行者にとっておすすめです。

このように、福建土楼への行き方は複数ありますが、快適さと安心感を重視するなら、現地ツアーの利用が最もおすすめです。

福建土楼へのツアーの種類と料金比較

永定土楼の様子

厦門(アモイ)から福建土楼への現地ツアー(オプショナルツアー)は、大きく分けて「外国人向けガイド付きツアー」と「中国人向け集合型ツアー」があります。それぞれ料金やサービス内容が異なるため、目的に応じて選ぶ必要があります。

外国人向けガイド付きツアーは、日本語や英語などのガイドが引率するツアーで、日本語ガイドであれば言語の心配がなく、観光バス・マイクロバス・ミニバンなどの専用車で快適に移動できるのが魅力です。観光地での解説も丁寧で、初めての訪問でも安心して楽しめます。ただし、料金は高めで、厦門から福建土楼への日本語ガイド付き日帰りツアーの場合、1人あたり3万円以上が相場となっています。

一方、中国人向け集合型ツアーは、費用を抑えたい方に適しています。料金は3,000~4,000円程度と非常にリーズナブルですが、中国人向けであるため添乗員は中国語のみで、現地での解説が聞き取れないばかりでなく、集合場所やスケジュールの把握に苦労する可能性があります。中国語が全く分からない場合は、身振り手振りや他の参加者の助けを借りることになるでしょう。

このように、ツアーの種類によって費用や快適さが大きく異なるため、予算と言語対応の希望を踏まえて選ぶことが大切です。

厦門から福建土楼への現地ツアー参加方法

厦門から福建土楼へ行く現地ツアーに参加するには、いくつかの方法があります。事前予約が不要な方法としては、厦門に到着した後、現地のホテルや旅行代理店で直接申し込む方法です。例えば、厦門で宿泊するホテルのフロントで現地ツアーを申し込むこともできます。この場合、通常はツアーの専用車がホテルまで送迎してくれるので便利です。また、厦門市内の中山路周辺には、旅行会社の営業所が複数あり、ここに直接訪れて予約することも可能です。特に、中国人向け集合型ツアーに参加したい場合は、旅行会社の営業所で予約するのがトラブルも回避できるのでおすすめです。ただし、厦門に到着した後に予約する方法では、希望する日程に空きがない場合もあるため、注意が必要です。

一方、外国人向けガイド付きツアーに参加するのであれば、インターネットにより事前予約するのがおすすめです。たとえば、日本語ガイド付きツアーであれば、VELTRA(ベルトラ)から厦門(アモイ)発の福建土楼への日帰りツアーが提供されています。

日本語ガイド現地ツアーあり!

また、現地ツアーではありませんが、クラブツーリズムでは、東京発の4泊5日で厦門・武夷山・福建土楼を巡るパッケージツアーが提供されています。このパッケージツアーなら往復の航空券や現地ホテルなども含めて全て旅行会社のほうで手配してくれるので、海外旅行に不安のある方でも安心して参加できます。費用面では高く感じるかもしれませんが、個別に手配するのに比べると割安でコスパの良い内容となっています。

海外/キーワード検索「土楼」

福建土楼での観光の見どころ

福建土楼の観光では、建築の迫力と地域文化の奥深さを同時に体験することができます。特に初めて訪れる方にとっては、どこを見ればよいのか迷うかもしれませんが、いくつかの代表的な土楼を押さえておけば、満足度の高い旅になるでしょう。

1.承啓楼(しょうけいろう)

承啓楼を横から見る

まず注目したいのは「承啓楼(しょうけいろう)」です。直径70メートルを超える円形の巨大な土楼で、「土楼の王」とも呼ばれています。外観の重厚さに加え、内部には複数の建物が同心円状に配置されており、まるで一つの村が建物の中に収まっているような構造です。この独特な造りは、他ではなかなか見ることができません。

2.振成楼(しんせいろう)

振成楼の全景
Gisling唐戈, CC BY 3.0, via Wikimedia Commons

次におすすめなのが「振成楼(しんせいろう)」です。こちらは「土楼の王子」とも呼ばれ、1910年代に建てられた比較的新しい土楼です。西洋建築の影響を受けた柱や装飾が見られ、他の土楼とは異なる雰囲気を楽しめます。

3.南渓土楼群

南渓土楼群
引用:https://jp.trip.com

また、南渓土楼群では、土楼の上階に登ることができる施設もあり、上からの眺めは圧巻です。土楼の全体像を俯瞰できる機会は限られているため、写真撮影や記念に残すには絶好のスポットです。

なお、上記3つの土楼は福建土楼のなかの代表的なものですが、一ヶ所にかたまって存在しているのではなく、広いエリアに点在しているため、これら土楼間の移動には時間がかかる場合があります。また、福建土楼の現地ツアーでは、すべての土楼を観光するのではなく、いくつかの土楼に絞って観光するのが一般的です。

このように、福建土楼の観光では、建築のスケール、歴史的背景、そして地域の生活文化を一度に味わうことができます。見どころを事前に把握しておくことで、より充実した観光体験ができるでしょう。

福建土楼現地ツアーで快適に旅するコツ

福建土楼のひとこま

続いて、福建土楼での宿泊施設のタイプと選び方、福建土楼でのトイレ事情と事前準備、福建土楼ツアー予約のベストタイミング、福建土楼観光の混雑時間と回避方法、福建土楼ツアー参加時の持ち物チェックなどについて解説するとともに、筆者が実際に中国人向け集合型ツアーに参加したときのレビューを紹介し、福建土楼現地ツアーで快適に旅するコツについて知見が得られるようにします。

福建土楼での宿泊施設のタイプと選び方

福建土楼周辺には、観光客向けの宿泊施設がいくつかのタイプに分かれています。どの施設を選ぶかによって、旅の快適さや体験の深さが大きく変わるため、事前に特徴を把握しておくことが重要です。

主な宿泊タイプは以下の3つです。まず、比較的高価格帯のホテルがあります。設備が整っており、清潔感やサービスの質を重視する方には向いています。例えば「客家土楼王子大酒店」は、2人部屋で1泊7,000円程度とやや高めですが、快適に過ごせる環境が整っています。

次に、1泊100元(2,000円)程度の簡易宿もあります。これらは永定土楼民俗文化村のバス発着所周辺に多く見られ、コストを抑えたい旅行者に人気です。ただし、水回りの清潔さや防音性には期待できないため、気になる方は避けた方が良いでしょう。

そしてもう一つは、実際の土楼に宿泊するというユニークな体験型の宿です。土楼に泊まることで、通常は立ち入り禁止の上階に上がることができる場合もあります。例えば「永定土楼侨福楼客栈」や「福裕楼常棣客栈」などは、口コミでも一定の評価を得ています。ただし、トイレが1階のみであったり、防音性が低いなどの不便さもあるため、事前に設備を確認しておくことが大切です。

永定土楼近辺の宿泊施設は、エクスペディアなどで多く紹介されています。

エクスペディアでお得に予約

このように、福建土楼での宿泊は、快適さを重視するか、文化体験を優先するかによって選び方が変わります。旅の目的に合わせて、最適な宿を選ぶようにしましょう。

福建土楼でのトイレ事情と事前準備

土楼の中でその1

福建土楼を訪れる際には、トイレ事情についても事前に理解しておくことが必要です。観光地として整備されているとはいえ、都市部のような設備は期待できないため、準備を怠ると不便を感じる場面があるかもしれません。

まず、観光地内の公衆トイレは基本的に中国式の和式タイプが多く、洋式トイレは限られています。特に土楼内部や周辺の簡易宿では、トイレが1階にしかない場合が多く、夜間の利用には注意が必要です。また、トイレの清掃状況や衛生面も場所によって差があるため、除菌シートなどの衛生用品を持参することをおすすめします。

また、中国の公衆トイレでは紙が備え付けられていないことが多いため、自分で用意しておくと安心です。さらに、消臭スプレーや携帯用アルコールジェルなどもあると快適に過ごせます。

一方で、観光客向けに整備された施設や高価格帯のホテルでは、比較的清潔な洋式トイレが利用できることもあります。宿泊先を選ぶ際には、トイレの設備についても確認しておくと良いでしょう。

このように、福建土楼でのトイレ事情は場所によって大きく異なります。快適な旅にするためには、事前の準備と情報収集が欠かせません。

福建土楼ツアー予約のベストタイミング

福建土楼のツアーを事前予約するタイミングは、出発日の2〜3週間前までを目安にしておくと安心です。特に中国の連休期間(春節、国慶節、労働節など)は混雑が予想されるため、早めの予約が必要になります。

例えば、ゴールデンウィークや夏休みなど、日本の大型連休と中国の祝日が重なる時期は、ツアーの空きがすぐに埋まってしまうことがあります。このような時期に訪れる予定がある場合は、1ヶ月以上前から予約状況を確認しておくと良いでしょう。

一方で、閑散期であれば、出発直前にインターネット予約したり、現地到着後にホテルや旅行会社の営業所で申し込むことも可能ですが、限られた時間での旅行であれば、予定が決まり次第、早めに予約を進めるのが理想的です。

福建土楼観光の混雑時間と回避方法

土楼の外壁

福建土楼の観光は、午前10時から午後2時の時間帯に最も混雑します。この時間帯は、日帰りツアーの団体客が集中するため、人気のある土楼では人混みが避けられません。

例えば、承啓楼や振成楼などの有名な土楼では、写真撮影や内部見学の際に行列ができることもあります。こうした混雑を避けたい場合は、ツアーに参加せずに個人で現地へ行き、現地で宿泊することになります。

個人で訪問して現地で宿泊する場合、早朝または午後遅めの時間帯に土楼を訪れるのがおすすめです。午前8時前後や午後3時以降であれば、比較的ゆったりと見学できます。

また、観光客が少ない土楼群を選ぶのも一つの方法です。南渓土楼群や初渓土楼群などは、アクセスがやや不便な分、静かに観光できる傾向があります。こうした場所では、地元の生活風景をじっくり観察することも可能です。特に土楼に泊まれば、早朝や夜間に人の少ない時間帯に散策できるため、より深い体験が得られるでしょう。

福建土楼ツアー参加時の持ち物チェック

福建土楼のツアーに参加する際は、快適に過ごすための持ち物を事前に準備しておくことが大切です。特に日帰りツアーでは、長時間の移動や屋外での観光が中心となるため、必要なものを忘れないようにしましょう。

まず必須なのは、パスポートと現金です。現地での支払いが必要な場合や、身分証明を求められる場面があるため、常に携帯しておく必要があります。次に、トイレ事情に備えてポケットティッシュや除菌ウェットシートも持参すると安心です。

また、日差しや雨への対策も重要です。帽子や日焼け止め、折りたたみ傘などを用意しておくと、天候に左右されずに観光を楽しめます。特に夏場は暑さが厳しいため、飲み物や冷却グッズもあると便利です。

さらに、歩きやすい靴を選ぶことも忘れないでください。土楼の周辺は石畳や階段が多く、長時間歩くことになるため、スニーカーなどの履き慣れた靴が適しています。

このように、福建土楼ツアーでは、快適さと安全性を考慮した持ち物の準備が欠かせません。事前にチェックリストを作っておくと、忘れ物を防ぐことができます。

中国人向け集合型ツアーの参加レビュー

以下、筆者が実際に中国人向け集合型ツアーに一人で参加したときのレビューを紹介します。筆者の場合は、厦門(アモイ)の現地にある旅行会社で中国人向けの土楼日帰りツアーを申し込んで参加しました。費用は安く済み、結果的には満足の行く体験ができましたが、いろいろとハプニングが多かったので、このレビューを読んで中国人向け集合型ツアーのハラハラ・ドキドキ感を感じ取っていただければと思います。

集合時間にバスが来ない!?焦る

集合場所のホテル「鷺江賓館」の前

私が申し込んだツアーの集合は、「鷺江賓館」というやや大きなホテルの玄関前にAM 7:10ということでした。旅行会社からは、前日の夜にメール(英語)で集合場所と集合時間が、地図と写真つきで送られてきており、バス(ツアーの専用車)のナンバーや、添乗員さんの携帯電話番号も細かく案内されており、とても丁寧な対応でした。

しかし、当日、約束の集合場所に少し早めに到着して待っていたものの、AM 7:10が過ぎてもバスは来ず、AM 7:25を過ぎても一向にバスが来る気配もないので、「もしや、バスに置いて行かれたのでは!?」と思い、焦って添乗員さんに電話しました。幸い、添乗員さんは片言の英語はできたようなので、私がホテルの前で待っていることはなんとか理解していただけたようでした。

添乗員さんが電話で何か言っていたのですが、私には理解できないまま電話を切り、ハラハラ・ドキドキしながら待っていると、5分後くらいにホテルの前にバスが到着。なんとか無事にバスに乗車することができました。どうやら、私は置き忘れられたのではなく、この「鷺江賓館」に来るまでの集合場所で参加者をピックアップするのに時間がかかっていたため時間に遅れただけのようでした。

中国語での説明が聞き取れないが、何とかなれ!

現地ツアーの観光バスの中

バスの中ではガイドの添乗員さんが中国語でいろいろと説明してくれていたのですが、中国語の実力がほぼゼロの私は全く聞き取れませんでした。幸いにも、私が日本人で中国語がわからないという情報は事前に旅行会社から添乗員さんに伝わっていたようで、途中休憩や現地での集合時間や場所については身振り手振りと片言の英語で教えていただき、最低限のことは何とかなりました。また同乗した中国人の参加者の方々も親切な方ばかりで、私のことを気にかけて、私が迷わないように声をかけてくださいました。ツアーの最初から最後まで不安は尽きませんでしたが、「何とかなれ!」という思い切った気持ちで臨めば、何とかなるようでした。

ツアーの全行程、片道4時間は結構長い

ツアーの観光バス(外観)

ツアーのバスは予定より20分ほど遅れて、私の乗車した「鷺江賓館」をAM 7:30頃出発、AM 8:00頃まで厦門市内にてツアー参加者を順次ピックアップした後、福建土楼(永定土楼)のある福建省竜岩市永定県に向けて高速道路に入りました。

2時間半ほど乗車し、AM 10:30頃に漳州市南靖県のお土産屋に到着。位置的には目的地までのほぼ中間地点のようでした。ここで30分程度の長いトイレ休憩をとりました。しかし実際は、トイレ休憩とは名ばかりで、お土産屋でのショッピングでした。でもまあ強引な販売はなかったですし、お菓子作りの実演も興味深かったし、美味しいお茶の試飲もできたので、まあまあ楽しめました。

途中休憩でのお菓子作りの実演

その後バスに戻り、また30分ほど乗って再び下車。私たち永定土楼に向かう人はここでバスを下車して別のバスに乗り換えました。永定土楼とは別の土楼に向かう人は引き続き同じバスに残るようでした。ここでも添乗員さんの説明が聞き取れず、なぜバスを降りようとしているのかわからないまま、ほかの参加者の方々に引っ張られ助けられて無事にバスを乗換えることができました。

昼食時間もほかの参加者に助けられる

 

福建土楼の看板

乗換えたバスで更に30分ほど乗ったところのレストランで下車。ここで昼食をとることになりました。レストランでは、私たちのツアーがどのテーブルだとか、誰と同じテーブルに座るとか、いろいろと細かく決まっていたようですが、ここでも添乗員さんの説明が聞き取れないの、ほかの参加者の方々に助けられて無事にクリア。

レストランでは、中華料理の丸くて大きなテーブルにほかの参加者の方々と座り、テーブルの中央には料理が並べられて、そこから自分の取り皿にとって食べるスタイルでした。料理の種類は、小魚のフライ、冬瓜の煮物、青菜のおひたし、麻婆豆腐などなど、たぶん地元の家庭料理だと思うのですが、脂っこくなく素朴な味でしたが美味しかったです。そして、昼食後、12:30頃に再びバスに乗車し、30分ほどで目的地の永定土楼に到着しました。到着は13:00頃だったので、途中休憩や食事の時間も含めると出発から実に5時間半もかかったということです!

永定土楼での観光は2時間

永定土楼に到着

現地では2時間の観光時間がありました。一応、現地ガイドという人が引率し、その人にぞろぞろついていくといったスタイルでの観光になりました。中国語での解説がありましたが、もちろん私は全く聞き取れませんでした。観光ガイドについてはやはり、日本語ガイド付きのツアーにしておけばよかったと少し後悔しました。

僑福楼の外観

永定土楼のエリアには、僑福楼(円楼)、承啓楼(円楼)、世澤楼(方楼)、五雲楼(方楼)の4つの土楼を見ることができました。まずゲートを入って僑福楼へ。外側は補修工事中のようで足場が組まれていました。

僑福楼の中庭

僑福楼に入ると、中庭は上の写真のような感じで広場になっていて、2階や3階の廊下がよく見えるので、土楼の構造がどうなっているのかよくわかりました。

承啓楼その1

続いて、1709年の建築で「土楼の王」と呼ばれる承啓楼を見学です。今回の目玉は承啓楼です。承啓楼はその大きさが圧倒的で、外から見た威圧感と、内側にある人々の生活感とが対照的で、とても興味深かったです。承啓楼を見ることができただけでも、このツアーに参加した価値はあったと思いました。

世澤楼

承啓楼を見学した後は、世澤楼(方楼)と五雲楼(方楼)を見学しました。残念ながら、どちらも補修工事中だったので、中には入ることができませんでした。

永定土楼の観光を終えて厦門へ

 

15:30に土楼での観光を終えバスに乗車。朝乗って来たバスに途中で乗り換え、再度お土産屋(来たときのお土産屋とは別のところ)で30分ほどショッピングをした後、無事に厦門のホテルへ到着しました。到着時間は19:30頃でした。帰りは少し早かったですが、それでも4時間かかりました。

以上が中国人向け集合型ツアーに一人で参加したときのレビューでした。いろいろとハプニングが多く、言葉が通じないためハラハラ・ドキドキの連続でしたが、結果的には満足の行く体験ができたと思います。ただ、ほかの参加者が親切な人が多かったのも幸運だったのかもしれません。中国人向け集合型ツアーに参加するのであれば、ある程度中国語ができないと不自由なことが多いのも事実です。

まとめ:厦門発の現地ツアーで巡る世界遺産「福建土楼」の初心者向けガイド

本記事の内容をまとめると次のとおりです。

  • 福建土楼は円形や方形の集合住宅で世界遺産に登録されているものもある
  • 客家民族が築いた防御性の高い建築であり歴史的価値が高い
  • 現在も一部の土楼には住民が暮らしており生活感が残っている
  • 保存状態にはばらつきがあり、修繕されていない土楼もある
  • 観光地として整備された土楼群では安心して見学できる
  • 行き方は公共交通手段と現地ツアー利用の2択で、現地ツアーの方が簡単
  • 公共交通手段は乗り換えが多く初心者には難易度が高い
  • 現地ツアーは外国人向けと中国人向けで料金とサービスが異なる
  • 外国人向けツアーは高額だが言語面で安心できる
  • 中国人向けツアーは格安だが中国語対応のみで注意が必要
  • 現地ツアー予約のタイミングは出発の2〜3週間前までが理想的
  • 土楼観光での混雑時間は午前10時〜午後2時で、すいている早朝や夕方が狙い目
  • 永定土楼近辺の宿泊施設はホテル・簡易宿・土楼体験型の3タイプがある
  • 土楼のトイレは古い中国式が多く、衛生用品の持参が望ましい
  • 現地ツアー参加時はパスポート・現金・日除け・歩きやすい靴が必須